アーカイブ 2013

開催趣旨

はま・なか・あいづ文化連携プロジェクトは、福島県の人々が自らの文化力を高めることで郷土への自信を回復し、さらに、福島の文化状況を広く県内外に発信する事で日本の文化発展にも寄与しようとするものです。そのために、福島県内の文化施設・公共スペースを活用しつつ、展覧会・フォーラム・ワークショップ等を開催し、県域を横断する文化ネットワークの構築を目指しています。2013年度は6つのプロジェクトによって事業を構成しました。

開催概要

実施期間: 2013年7月10日~2014年3月31日
プロジェクト活動期間: 2012年8月10日~2014年3月18日
参加アーティスト: 約20人
主な活動エリア: 南相馬市、いわき市、福島市、喜多方市、他
主催: はま・なか・あいづ文化連携プロジェクト実行委員会
構成団体: 南相馬市博物館/南相馬市国際交流協会/南相馬市市民活動サポートセンター/福島大学芸術による地域創造研究所/いいたてまでいの会/NPO法人まちづくり喜多方/NPO法人西会津ローカルフレンズ/福島県立博物館
実行委員会委員長: 赤坂憲雄(福島県立博物館長)
事務局: 福島県立博物館
助成: 文化庁平成25年度地域と共働した美術館・歴史博物館創造活動支援事業

プロジェクト

岡部昌生フロッタージュプロジェクト

震災の翌年から始まった岡部昌生の福島、南相馬での活動の2年目。震災による津波と原発事故の二重のダメージを受けた南相馬でのアートプロジェクトは芸術性の真摯な追求と安易な妥協を許さない志が求められます。岡部昌生フロッタージュプロジェクトは、3本の柱が交差して成り立っています。フロッタージュ作品の制作、視察とフィールドワーク、対話。そして、その要となっているのがアートと博物館であると言えます。2013年度は、岡部がこれまで活動を続けている広島でのトークセッションも開催。原爆の記憶をいかに伝え続けていくかという課題を持つ広島との意識の共有の場となりました。

形式:フィールドワーク・作品制作・展覧会・トークイベント
アーティスト:岡部昌生

岡部昌生 Okabe Masao
北海道生まれ。美術家。1977年よりフロッタージュ作品の制作を開始。80年代後半からは、広島の原爆跡地での作品制作も行っている。2007年、第52回ヴェネツィア・ビエンナーレの日本館代表展示作家。国内外で作品制作、展覧会を開催。

南相馬市文学・環境研修-岡部昌生と巡る南相馬-

日時:2013 年9 月2 日(月)~ 9 月3 日(火)
会場:南相馬市 南相馬市博物館・被災地・南相馬市立中央図書館
共催:ASLE-Japan /文学・環境学会
講師:岡部昌生、二上文彦・稲葉修(南相馬市立博物館学芸員)
ラウンドテーブルゲスト:管啓次郎(詩人/明治大学教授)

広島トークセッション 広島で語るフクシマ+上映「わたしたちの間の徴」

日時:2013 年10月12日(日)17:00~20:30
会場:広島市 旧日本銀行広島支店3階フリースペース
協力:ギャラリーG(NPO法人アートプラットフォーム)
映像提供:Art Squre
講師:岡部昌生、宮岡秀行(映画監督・映像作家)、川延安直(福島県立博物館学芸員)、二上文彦(南相馬市博物館学芸員)、石丸勝三(作家)、川口真一郎(作家)、木村成代、松波静香 ( ギャラリーG)

クロージングフォーラム 2011 – 2014 フクシマから伝える

日時:2013 年1月26 日(日)13:30~16:00
会場:南相馬市 南相馬市博物館
出演:岡部昌生、港千尋(写真家・美術評論家)、石丸勝三(作家)

福島ダンス発信プロジェクト

地震と津波に加え東京電力福島第一原子力発電所の事故は中央と地方、搾取と被搾取の関係を福島・東北に突きつけました。そのことを優れた身体表現を軸にした芸術表現により福島から発信することを目指すのが本プロジェクト。安達ヶ原の鬼婆伝説は謡曲にも取り入れられ「黒塚」の名称として定着しています。2013年度はプロジェクトのテーマを「黒塚」に絞り込みフォーラムを開催。ダンサー、美学者、文芸評論家、編集者、学芸員という複数の視点から「黒塚」を学び、安達ヶ原の鬼婆伝説から広がる東北のイメージの大きさ、鬼婆の側に立った視点を共有する場としました。

形式:フォーラム
アーティスト:渡邊晃一、平山素子

渡邊晃一 Watanabe Koichi
北海道生まれ。美術家。絵画・現代美術を中心に活動。国内外で展覧会多数参加。福島現代美術ビエンナーレ、会津美里町「風と土の芸術祭」等を企画監修。現在、福島大学人間発達文化学類教授。

平山素子 Hirayama Motoko
愛知県生まれ。コンテンポラリーダンサー、振付師。新国立劇場で振付・出演した作品に「Life Casting-型取られる生命-(朝日舞台芸術賞) 、「春の祭典」(江口隆哉賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞)など。現在、筑波大学体育系准教授。

フォーラム 黒塚

日時:2014 年1月11日(土)・ 1月12日(日)
会場:福島市 キッチンガーデンビル2F ゆいの庭

セッション1 1月11日(土)

17:00~18:30 「みちのく怪談と安達ヶ原の鬼婆
18:40~19:30 トークセッション「演劇と伝説・怪談」
出演:東雅夫(文芸評論家)、土方正志(出版社荒蝦夷代表取締役)、山内麻衣子(金沢能楽美術館主任学芸員)
司会:赤坂憲雄

セッション2 1月12日(日)

13:30~15:00 トークセッション「福島発ダンスプロジェクトの可能性」
出演:平山素子(コンテンポラリーダンサー/振付師)、谷川渥(美学者)
司会:渡邊晃一(美術家/福島大学芸術による地域創造研究所所長)

福島写真美術館プロジェクト
南相馬環境記録プロジェクト

東日本大震災による津波と東京電力福島第一原子力発電所事故により、南相馬で起こっている環境の変化を記録し、さらには土地と動植物の関わりから、この地の現状と歴史に迫る。それを目的に、自然環境、野生動物に深く関心を寄せる華道家の片桐功敦、写真家の赤阪友昭が、南相馬市内で滞在制作を行いました。南相馬市の沿岸部、内陸部で調査取材し制作した作品には、現在の南相馬市の自然の諸相が捉えられていると同時に、失われた生命、環境への追悼、現代への告発が込められたものとなりました。

形式:リサーチ・作品制作・作品集
アーティスト:赤阪友昭、片桐功敦

赤阪友昭 Akasaka Tomoaki
大阪府生まれ。写真家。1966年、モンゴルでの遊牧生活及びアラスカ先住民の村での暮らしから撮影をはじめる。テーマは「継ぐべき命」。日本各地に残された山や森の原初の信仰や祭祀を被写体とした撮影と取材を続けている。

片桐功敦 Katagiri Atsunobu
大阪府生まれ。華道家。1997年、大阪府堺市のいけばな流派、花道みささぎ流家元を襲名。その作品群はいけばなが源流として持つ「アニミズム」的な側面を掘り下げ、花を通してひとときの空間を生み出す。

作品集『distance/sacrifice』

撮影:赤阪友昭
撮影/挿花:片桐功敦
ことば:管啓次郎

福島写真美術館プロジェクト
瀬戸正人写真展「Cesium」

震災後、いち早く福島での制作をはじめたのは写真や映像を表現手段とする作家たちでした。震災から時間が経過する中で、写真表現は当初の被害状況を報道するものから、より普遍性を持つ芸術的なものへと収斂してきています。しかし一方で、福島県内で取材、撮影された作品が福島県内で紹介される機会はまだ多くはありません。「福島写真美術館プロジェクト」は、すぐれた写真表現が福島の出来事を未来に伝える有力なメディアであるとの考えから、福島に関連する写真表現の支援、紹介を目的としました。見えない放射能の存在を写真に定着しようとした瀬戸正人の写真展「Cesium」はその最初の試みとなりました。本展の来場者から、福島の現実と向き合おうと思ったという感想が生まれたことに、写真表現の可能性を感じる展覧会でした。

形式:展覧会・トークイベント
アーティスト:瀬戸正人

瀬戸正人 Seto Masato
タイ生まれ。写真家。父の郷里福島に移住、写真家森山大道の写真塾に参加。1981年からフリーで活動。1996年、第21回木村伊兵衛写真賞受賞、1999年、『トオイと正人』で新潮学芸賞受賞。東日本大震災以降、いち早く被災地を取材、撮影を続けている。

瀬戸正人写真展「Cesium

会期:2013年10月26日(土)~ 11月4日(月)
会場:福島市 キッチンガーデンビル2F ゆいの庭

トークセッション「福島を撮る」

日時:2013年10月26日(土)13:30~ 15:00
会場:福島市 キッチンガーデンビル2F ゆいの庭
講師:瀬戸正人(写真家)、タカザワケンジ(写真評論家)、赤坂憲雄

福島写真美術館プロジェクト
南相馬住まいの記録プロジェクト

ニューヨークを拠点として表現活動を展開している安田佐智種が、津波被害を受けた住居跡を撮影しながら『人間と大地の関係性』を軸に幾つか実験的な作品を制作。南相馬の津波被害にあった家の痕跡の上を目の高さにカメラを構え、一歩一歩土台の上を歩きながら撮影し、およそ400枚にのぼる細かい画像を組み合わせて作品化しました。作品は無残な思いだけでなくそこで生きた人の温もりも伝え、震災で起こった様々な事象と現実を確実に伝える手立てとなっています。

形式:リサーチ・作品制作
アーティスト:安田佐智種

安田佐智種 Yasuda Sachigusa
東京都生まれ。写真作家。東京藝術大学大学院終了後に渡米。現在はニューヨークを拠点に活動している。1994年から個展を中心に作品を発表。

撮影記録ポスター『安田佐智種 住まいの記憶』

撮影 安田佐智種

福島写真美術館プロジェクト
ARDA南相馬写真ワークショップ

アートNPO法人ARDAの企画協力により南相馬市内で行った本事業は、写真家の今井紀彰を講師としたふたつの内容で構成されました。一つは幼稚園で写真撮影を柱に行ったワークショップ。幼稚園児に一台ずつカメラを手渡し、園内や園庭で自由に撮影をしてもらい、撮影した画像を通して園児の小さな旅を追体験しました。もう一つは仮設住宅の集会場で行ったポートレート撮影と言葉遊び。一人で、夫婦で、家族で、撮影したポートレートは、集会場で展示。展示期間終了後は、被写体となったみなさんにプレゼントしました。

形式:ワークショップ・アルバム+DVD制作・展覧会
アーティスト:今井紀彰

今井紀彰 Imai Noriaki
石川県生まれ。写真家、美術家。土地の力をテーマに写真コラージュやインスタレーション作品を制作。また、シンプルな行為を通して創作の感動や驚きを体験できるワークショップも開催。第5回岡本太郎記念現代芸術大賞準大賞受賞。

ワークショップ「カメラを持って、小さな旅をしよう!」

日時:2013年12月9日(月)10:00~ 11:20
        12月10日(火)10:00~ 11:20
   2014年1月24日(金)10:00~ 11:20
会場:南相馬市 高平幼稚園
講師:今井紀彰(美術家・写真家)
企画協力:認定NPO法人 芸術資源開発機構(ARDA)三ッ木紀恵、近田明奈
協力:吉野修(筑波大学准教授)、筑波大学比較文化学類の学生たち(後庵野一樹、金利真、高須賀真之、吉田雄貴、山下史雅)、キヤノン株式会社

おしゃべりカフェサロンとポートレート屋さん

日時:2013年12月8日(日)13:30~ 16:00
        12月9日(月)13:30~ 16:00
        12月10日(火)13:30~ 16:00
会場:南相馬市 小池長沼西応急仮設住宅集会場(12/8)、小池小草応急仮設住宅集会場(12/9、12/10)
講師:今井紀彰(美術家・写真家)
企画協力:認定NPO法人 芸術資源開発機構(ARDA)三ッ木紀恵、近田明奈
協力:吉野修(筑波大学准教授)、筑波大学比較文化学類の学生たち(後庵野一樹、金利真、高須賀真之、吉田雄貴)

ポートレート展

会期:2014年1月24日(金)~ 2月14日(金)
会場:南相馬市 小池小草応急仮設住宅集会場(12/9、12/10)

福島写真美術館プロジェクト
飯舘田植え踊り復興記録プロジェクト

東京電力福島第一原子力発電所事故により、2011年6月に全村避難を余議なくされた飯舘村は、役場や学校などの機能を福島市に移しました。生まれ育った土地を離れ、それまでのコミュニティの維持が難しくなる中で飯館中学校が取り組むべきことと位置付けたのは、飯舘村を形づくっていた文化を子どもたちが継承していくためのふるさと学習。伝統芸能のひとつ田植え踊りを学ぶ子どもたちの姿を、写真家の小野良昌が撮影しました。学習の成果発表の場としての古民家公演、そして展覧会も実施。記録撮影した映像は生徒たちや関係者に寄贈し、将来へ文化の継承を繋げました。

形式:作品制作・展覧会・トークイベント・DVD制作
アーティスト:小野良昌

小野良昌 Ono Yoshimasa
福島県生まれ。写真家。1984年からフリーランスフォトグラファーとして主にコマーシャル分野で活動。2001年よりムービーの撮影も開始。2012年、会津・漆の芸術祭~地の記憶 未来へ~に参加。

公演 飯舘中学校飯樋町の田植え踊り境野家公演

日時:2013年12月5日(木)14:45~15:30
会場:福島市 境野家
踊り指導、伴奏:飯樋町田植え踊り保存会のみなさん
着付協力:飯樋町のみなさん
構成協力:小林由佳(振付師・ダンサー)、服部晴子(振付師・ダンサー)
撮影協力:Uma Kinoshita(写真家)

飯舘中学校 飯樋田植え踊り写真展-写真家・小野良昌が追いかけた飯舘中学校1年生の半年間-

会期:2014年2月8日(土)~2月16日(日)
会場:福島市 キッチンガーデン2F ゆいの庭

トークイベント こどもたちとできること~飯舘中学校ふるさと学習の可能性~

日時:2014年2月8日(土)13:30~15:30
会場:福島市 キッチンガーデン2F ゆいの庭
ゲスト:荒利喜(飯舘村飯樋町田植え踊り保存会顧問)
    遠藤哲(飯舘中学校校長)、矢内信男(飯舘中学校教頭)、寺島正和(飯舘中学校1年生学年主任)
    小野良昌(写真家)、Uma Kinoshita(写真家)
    小林由佳(振付家・ダンサー)、服部晴子(振付家・ダンサー)

福島てわざ復興プロジェクト

東日本大震災後、ものを生みだすことがいかに人間にとって大事であるかを改めて思い知らされました。そして何かを生み出す行為は、人と人を繋ぐ役割を自然と果たしてくれます。本プロジェクトは、てわざ復興から描ける将来像を提示し、未来への希望が抱ける提案をすることを目的としました。その一つの試行として、手仕事による避難者の自立とコミュニティの再生を掲げて染織製品の製作を行っている富岡町のおだがいさま工房との連携事業・学びのツアーを開催。学びの舞台は、織り・染めの技が豊かに残る会津地域。江戸時代からの型紙制作の歴史ある喜多方での型紙彫り体験。福島県立博物館での染織の歴史の勉強。会津木綿の工房見学。伝統の中で継承されてきたもの、染織品制作に込められてきた思いを体感することで、これから目指すものづくりの方向性を考える機会をつくりました。

形式:制作体験・勉強会・工房見学

会津の染める・織るを学ぶツア

日時:2014年3月18日(火)9:00~18:30
会場:喜多方市 染織工房れんが、会津若松市 福島県立博物館・原山織物
講師:冠木昭子(染織家)、佐々木長生(福島県立博物館専門員)、原山公助(原山織物代表取締役)
協力:おだがいさまセンター

精神の<北>へプロジェクト

北への眼差し、内なる北を学び表現することで、東北、福島の歴史とアイデンティティを考えるプロジェクト「精神の〈北〉へ」。2年目となった2013年度は喜多方・奥会津地方のエクスカーション、シンポジウム、展覧会を行ないました。本年度の展覧会参加アーティストは吉岡まさみ、佐立るり子、小林花子とコーディネーターの丸山芳子。シンポジウム「精神の〈北〉へ―北なるものの精神史—」では世界史、個人史の視点から北なるものを探りました。

形式:エクスカーション・シンポジウム・作品制作・展覧会
アーティスト:丸山芳子、小林花子、佐立るり子、吉岡まさみ

丸山芳子 Maruyama Yoshiko
福島県生まれ。美術家。1982年より絵画、1992年よりインスタレーション作品を制作発表。社会的・精神的な“境界”や“周縁”における人の心理や行動に興味を感じ、世界の多様な地域に触れ、人々と出会うことがライフワーク。

小林花子 Kobayashi Hanako
東京都生まれ。美術家。森に入って自然の持つエネルギーや時間を体感するように、人と自然のかかわりに触れるきっかけになる作品を考えている。現在、長岡造形大学准教授。

佐立るり子 Satate Ruriko
宮城県生まれ。美術家。2005 年から仙台などで個展活動。油絵具を使った平面作品の他に、素材の成り立ちや質感に着目し炭、蜜ろうなどを使った作品を制作。

吉岡まさみ Yoshioka Masami
山形県生まれ。美術家。国内外で個展多数。スクラッチやテープによるドローイング作品など、その表現は幅広い。2011年、銀座にSteps Galleryをオープン。

シンポジウム 精神の<北>へ-北なるものの精神史-

日時:2014年2月2日(日)15:00~18:00
会場:喜多方市 喜多方蔵の里イベント蔵
講師:鶴岡真弓(ケルト文化研究者・多摩美術大学教授)、藤浩志(美術家・十和田市現代美術館副館長)、田附勝(写真家)
司会:赤坂憲雄
後援:喜多方市ふるさと振興株式会社

展覧会 精神の<北>へ Spirit of “North”

会期:2014年2月22日(土)~3月2日(日)
会場:喜多方市 旧嶋新商店三十八間蔵
主催:精神の<北>へvol.2実行委員会、はま・なか・あいづ文化連携プロジェクト実行委員会

アーティストトーク 精神の<北>へ Spirit of “North”

会期:2014年2月22日(土)14:00~15:00
会場:喜多方市 旧嶋新商店三十八間蔵
講師:丸山芳子、小林花子、佐立るり子、吉岡まさみ

祭創造プロジェクト
北屋形神楽プロジェクト

アーティスト開発好明が南相馬市北屋形行政区長、神楽保存会のメンバーと「コミュニティの復活、神楽の継続、後継者育成のためにはどういう手だてがあるか」を話し合い2つのプログラムを企画。一つは地域の小学生を対象に発泡スチロールでオリジナルの獅子頭をつくろうというもの。完成したオリジナル獅子頭をかぶっての「こども神楽」の奉納が2014年の正月に行われました。もう一つは、舞手の高齢化を受けての軽量版獅子頭制作。これにより、神楽継続の可能性が生まれました。これらのプログラムは地域の身近な伝統文化にアートが介在することで、コミュニティが復活し伝統が継承されることを示すものとなりました。南相馬市原町区では「テーブルクロストーキング」を実施。テーブルクロスを縫いながら「南相馬で必要な祭りとは何か」を話し合いました。

形式:ワークショップ・獅子頭制作・トークイベント
アーティスト:開発好明

開発好明 Kaihatsu Yoshiaki
山梨県生まれ。コミュニケーションアーティスト。観客参加型の美術作品を中心に、国内外で幅広く活動。東日本大震災後は、東北などを巡回するデイリリーアートーサーカスというアートプロジェクトを企画・運営。

ワークショップ「こども神楽」

日時:2013年11月8日  9:00~13:00
        12月8日 13:00~16:00
        12月22日 9:00~13:00
        1月3日 9:00~13:00
場所:南相馬市鹿島区北屋形公会堂
講師:開発好明(コミュニケーションアーティスト)
協力:北屋形老人会

北屋形獅子頭制作

日時:2013年12月22日~12月29日
場所:南相馬市鹿島区北屋形公会堂
制作:開発好明(コミュニケーションアーティスト)

テーブルクロストーキング

日時:2014年1月18日(土)10:30~12:00
        2月13日(木)10:30~12:00
場所:南相馬市中央図書館
講師:開発好明(コミュニケーションアーティスト)、村上タカシ(美術家)、門脇篤(アーティスト)

祭り創造プロジェクト
久之浜文化祭プロジェクト

いわき市久之浜は、東日本大震災で津波に襲われ火災も発生し沿岸部に甚大な被害をこうむりました。いわき市の北端に位置し、東京電力福島第一原子力発電所事故が落とす影も小さくありません。そのような中、この地域の文化拠点になろうとしているいわき市立久之浜第一小学校と、学校の意思に賛同したいわき市在住の美術家・吉田重信との連携によりスタートしたのが本プロジェクト。生徒はもちろん地域の人々、地域外の人々が集まり、創造する楽しみ、地域への誇りを共有することを目指し、二つのワークショップを行いました。

形式:ワークショップ
アーティスト:吉田重信

吉田重信 Yoshida Shigenobu
福島県生まれ。美術家。1980年代後半から活動をはじめる。国内外で作品を発表。1995年から自然光を使ったワークショップ「虹ヲアツメル・虹ノカンサツ」を国内各地で開催。オリジナルのモチーフ「光の鳥」をテーマにしたワークショップも行っている。

ワークショップ「光の鳥」

日時:2014年2月25日(火)14:00~15:00
会場:いわき市 久之浜第一小学校音楽室
講師:吉田重信(美術家)

ワークショップ「天まであがれ 光の鳥を久之浜の空に飛ばそう」

会期:2014年3月1日(土)9:30~12:00
会場:いわき市 久之浜第一小学校体育館
講師:吉田重信(美術家)、松本光司(久之浜第一小学校長)
共催:特定非営利活動法人Wunder ground